GetNavi web編集部
「そこのババア、まだ息しているか?」「くだばり損ないのジジイ、死ぬのを忘れたのか?」
歯に衣着せぬ毒舌を吐きながらも、“お年寄りのアイドル”として絶大な人気を誇る毒蝮三太夫さん。
自身のルーツから老いや病気まで縦横無人に語り尽くす今回のインタビューでは、シリアスなメッセージや普段見せない真摯な一面も明らかになる。
「今だからこそ、どうしても言っておきたいこと」(本人談)に耳を傾けてほしい──。
(構成・撮影:丸山剛史/執筆:小野田衛)
●毒蝮三太夫(どくまむし・さんだゆう )本名:石井伊吉。1936年生まれ。中学生だった1948年に舞台『鐘の鳴る丘』で子役としてデビュー。1966年、1967年の『ウルトラマン』『ウルトラセブン』に出演し、一躍、お茶の間の人気者に。
1968年、「笑点」出演中に親友の立川談志のすすめで毒蝮三太夫に改名。1969年から始まったTBSラジオの「ミュージックプレゼント」は2019年に50周年を迎え、現在も放送中。
年寄りを愛情込めて「ジジイ」「ババア」と呼ぶ“毒舌”が人気で、高齢者に親しまれている。平成11年に聖徳大学の客員教授に就任し、介護や福祉の講義を受け持つ。
著書「70歳からの人生相談」(文春新書)「たぬきババァとゴリおやじ」(学研プラス)など。 YouTube「マムちゃんねる」好評配信中。
戦争を語れる最後の世代
──今回は毒蝮さんの生い立ちから今後のことまでたっぷり伺おうと考えています。
毒蝮 生い立ちから? そんな昔のこと、まったく覚えていないよ!
──生まれたのは大阪ですが、育ちは東京の下町ですよね。たとえば第二次世界大戦の前夜あたりから記憶は残っていたりしますか?
毒蝮 そうね。小さいころは軍国少年だったな……。(※七五三の写真を出しながら)これ見てくれる? 俺が5歳のときなんだよ。服に「大日本海軍」って書いてあるのわかる?
明治神宮で撮った写真なんだ。俺だけじゃなくて、当時はみんな将来何になりたいかって聞かれたら「兵隊さん」って答えるのが当たり前だった。
やっぱり兵隊はカッコいいと思っていたからさ。「電車の運転手がいい」って言う奴も中にはいたけどね。
──それが時代の空気だったんですね。
毒蝮 ……でもさ、この記事を読んでいる人は戦争のことなんて知りたいのかな?
──それは知りたいと思いますよ。あれから年月が経っているからこそ、風化してしまった部分もありますし。
毒蝮 そうだよな。実を言うとさ、俺も最近そのことはよく考えるんだ。というのも、俺はもう87歳なんだよね。終戦の時点で9歳。だから実際には戦地に行ったわけじゃないの。
でも空襲は体験しているし、戦争がどういうものなのかは自分なりに語ることができる。戦争を生で語れるのって、もはや俺たちが最後の世代じゃないかな。
引用元: ・御年87。お年寄りのアイドル・毒蝮三太夫が、今だからこそ、どうしても言っておきたいこと [朝一から閉店までφ★]
暴れまくって気絶したあと
目が覚めた時の表情が好き