記事によると、「ダブルイレブン」の通販セールは今年も昨年に引き続き売上高の発表を取りやめた。タオバオの天猫(Tmall)、JD.comなど大手ECプラットフォームは売上増を発表しているが、今年が過去最低であったことは動かしがたく、「お金がない」「セールはいつでもやっているから、別に『ダブルイレブン』で買わなくてもいい」といったネットユーザーの声も聞かれるようだ。
記事は、上海メディアの上観新聞の記事を引用して、今年の「ダブルイレブン」の「お寒い状況」を紹介。ネット検索数をまとめた百度(バイドゥ)指数によると、「ダブルイレブン」の人気は2017年をピークに年々下降し、今年は前年同期比で60%減と過去最低を記録した。
人気激減については中国のSNS・微博(ウェイボー)でも明らかで、記事によるとウェイボーのトレンド・ランキングを見た場合、2019年はランキング入りした時間が約8時間であったが、今年は3時間にも満たなかった。しかも最もホットな話題が「ダブルイレブンは売れないのか」となり、63%のネットユーザーが「ダブルイレブンはもはや必要ない」と考えるなど、本来の意味が失われている状況だ。記事は「ダブルイレブン」の不人気はウェイボーに投稿された2800のコメントからも明らかだと言及。「つまらない」457件、「セールはいつでもある」が200件弱と消費者意識が冷めており、セールを提供するプラットフォームも消費者の購買意欲を刺激できない現状を伝えている。
上観新聞は、ネットユーザーの話として、中国のショッピング・プラットフォームでは、ほぼ毎日何らかの「フェア」が行われている事情を明らかにした。Tmallの場合、2023年度のほぼ3分の2は、何らかのショッピング・キャンペーンに組み込まれているという。「ダブルイレブン」や「618」以外にも、季節や祝日に合わせたセールが日常的に存在しており、Tmallは今年3月にほぼ毎日キャンペーンを実施していた。
記事はまた、ライブストリーミングも「ダブルイレブン」の魅力を下げた可能性について指摘。「ライブストリーミングでも割引で買いたいものが買える。『ダブルイレブン』と何ら変わりはない」とのネットユーザーのコメント紹介している。上観新聞は、「ダブルイレブン」が初期に話題となったのは主に希少性によるところが大きかったためで、割引やキャンペーンが日常化した今となっては、消費者はもはや「ダブルイレブン」を楽しみにしなくなったと分析する。
「ダブルイレブン」の低迷について、上観新聞は消費に対する庶民の信頼感欠如も原因のひとつではないかと述べている。ウェイボーのコメント欄には「お金がない」とのコメントが最も多く、全体の4分の1を占めたほどだという。中でもユーザーから8000件以上の「いいね」を集めたコメントは、「お金がない、何も買いたくない、何かに使うため節約しよう」というものだった。
しかし「ダブルイレブン」が不調だったとはいえ、統計データによると、宅配便やネット通販の売上高はすべて増加を示している。中国共産党の日刊機関紙・人民日報の報道によると、国家郵政局のデータでは、11月11日当日の全国における宅配便取扱高は6億3900万件と平日比で1.87倍、前年同期比で15.76%を記録した。また11月1~11日の宅配便取扱高は52億6400万件と前年同期比23.22%増に達し、1日当たりの業務処理数も平日比で1.4倍を記録したという。(翻訳・編集/榊原)
引用元: ・中国「独身の日」のセールが不振、前年比で60%減、最も多いコメント「お金がない」[11/13] [昆虫図鑑★]
むしろアマゾンの方が安売りセールしてて草