皇后さま60歳に。

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私の果たすべき役割は、皇室という新しい道で自分を役立てることなのでは――。そう決心し、外交官から皇室入りした皇后さまが9日、60歳の誕生日を迎えた。天皇陛下と喜びも悲しみも共にし、いま、自分らしく皇后の道を歩んでいる。　外交官の父親の勤務に伴い、海外生活は計約13年に及ぶ。幼少期を旧ソ連や米国で過ごし、英仏独の3カ国語を操る。米ハーバード大学卒業後、国際的な舞台での仕事を目指し、男女雇用機会均等法の施行元年に外交官試験に合格。国際感覚が豊かな若手として将来を嘱望されていた。

陛下との初めての出会いは外交官試験合格直後の1986年10月。東宮御所（当時）で開かれたスペイン王女歓迎茶会だった。当時、皇后さまは東京大学法学部生、陛下は学習院大学大学院生だった。

92年に再会後、宮内庁新浜鴨場（かもば、千葉県市川市）で陛下からプロポーズされるも、仕事を辞めるべきかどうか、苦悩した。

「ぼくが一生、全力でお守りします」。陛下の言葉に心を動かされ、「私の果たすべき役割は、お申し出をお受けして、皇室という新しい道で自分を役立てることなのでは」と決心。「お幸せになっていただけるように、私自身も『いい人生だった』と振り返れるような人生にできるように努力したい」と陛下に伝えた。93年、29歳で皇室入りした。

「私の果たすべき役割は」　皇后さま、喜びも悲しみも天皇陛下と共に
2023/12/9 11:00
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