彼の分析によると、ローマの全盛期は気候が暖かく安定し、珍しいほど温暖な時期、つまりローマの気候最適期だった。雨もたっぷり降り、オリーブやブドウが大陸の北のほうまで栽培できた。
この好条件により、地中海沿岸では長期にわたって大豊作が続き、そのおかげで人口が何倍にも増えた。新しい村が雨後のタケノコのように出現し、集落は山の斜面を上っていった。ローマでは発達した徴税システムのおかげで金庫も満たされていた。
税収と多くの人手があることで、相当数の職業軍人(兵士の数にして50万人という規模)を擁し、それによって領土を拡大し、主要地域の平和を維持していた。当時は世界人口の約4分の1がローマの統治下で暮らし、税収、貿易、都市化、そして帝国の隅々まで技術が普及したおかげで飛躍的な発展がもたらされた。
温暖な気候、安定した政治インフラ、それに帝国の野心という組み合わせこそが、ローマを当時最強の帝国にしたのだ。ほとんどの人にとってほとんどのことが上手くいっている時期には、国を支配するのはさほど難しいことではないはずだ。
しかし良い時代は終わりを迎える。地軸の傾き、太陽活動の変化、惑星の軌道といった環境要因が相互作用し、200年代には気候がどんどん不安定になっていった。ローマの人口や領土は成長が止まってしまう。
しかも2度のパンデミック─―一つはおそらく天然痘、もう一つはエボラ出血熱のような、フィロウイルス科の感染症だったのではないかとハーパーは推測している―─が帝国を襲った。
それにより帝国は大きく揺れたが、崩壊はしなかった。ハーパーによれば、帝国の決定的な崩壊の裏には、もう一つの気候変動があったのだ。
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引用元: ・【歴史】なぜローマ帝国はあれほど栄え、そして滅びたのか…最新研究でわかった「どちらも気候変動」という意外な答え
皇帝=神が否定され、帝国は滅びましたとさ!
豚は太らせてから食する、現在進行形の衰退だな