あいちトリエンナーレ検証委員会への支出は違法　名古屋高裁、知事への請求は認めず「故意や過失は認められず、損害賠償責任を負わない」

2019年に愛知県で開催された芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展が一時中止された際、県が設置した「あり方検証委員会（後に検討委員会に改称）」への費用支出は違法だったとして、大村秀章知事と県職員に約3千万円を請求するよう県に求めた住民訴訟の控訴審で、名古屋高裁は20日、条例に基づかない検証委の設置は違法だとする判決を言い渡した。一審名古屋地裁判決に続き、請求自体は退けた。

長谷川恭弘裁判長は判決理由で、検証委が地方自治法で条例に基づく必要があると定める「付属機関」に該当すると指摘。知事が「組織編成権を逸脱した」と判断した。一方、実態として全国の自治体に条例に基づかない付属機関が多くあるとし「故意や過失があったと認められず、不法行為に基づく損害賠償責任を負わない」と結論づけた。…

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