昨年7月には株価が108.92ドルに達し、上場来高値を更新。時価総額が一時10億ドルを超えた。現在は株価収益率(PER)が680倍と、ラッセル2000指数構成銘柄中11番目の高水準で、同指数のPER平均29.6倍を大きく上回っている。
ただ、くら寿司USAは過去18四半期中12四半期で赤字を計上しており、投資家は忍耐力が試されている。同社は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期には従業員と顧客がなるべく接触しないよう取り組んだほか、競合のレストランが苦しむ中で店舗物件の長期リースを安く契約する好機を捉えた。
くら寿司USAの最高経営責任者(CEO)、「ジミー」こと姥一氏は東京でインタビューに答え、不確かな時期での出店が親会社で疑問視され、高コストと大きな損失について弁明しなけれならなかったが、「チャンス」だと思ったこの機会を逃したくなかったと打ち明けた。
くら寿司USAは店舗数を20年の早い時期に比べ倍以上に増やし、高級ハンバーガーのシェイクシャックやアメリカンチャイニーズのパンダエクスプレスに並ぶような急成長を遂げた。
米国でのくら寿司人気は驚異的だ。食事をするのに時に8時間待ちとなることもある。食べ終わった皿を水洗浄レーンに入れると景品が当たるなど、スティーブンスのアナリスト、ジョシュア・ロング氏は「イートエンターテインメント」だと話す。同氏はくら寿司USAの投資判断を「買い」相当にしている。
同氏によれば、くら寿司の価格は米国での一般的なすしレストランの半分程度で、一皿3.20-3.85ドルだという。
ただ、くら寿司USAのバリュエーションは、昨年度の利益が150万ドルに過ぎなかった企業にしては大き過ぎるとみるアナリストもいる。
シティグループのアナリスト、ジョン・タワー氏は最近のリポートで、顧客の支出抑制と景気減速が株価の圧迫要因になり得ると分析。ウィリアム・ブレアのアナリストはカリフォルニア、テキサス両州に店舗が集中していることもリスクだとの見方を示した。
ナスダックのデータは、23年12月時点の信用取引でくら寿司USA株の約11%が空売りされていたことを示している。同年1月は約3%に過ぎなかった。
こうした弱気な見方も意に介していないのがロング氏で、株価は割高な水準だが、くら寿司USAは売り上げを事業成長計画に投じていると説明。(抜粋)
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/b54ba03bdd044ece1b1df8f259e61c09f411b71e&preview=auto
引用元: ・【企業】くら寿司USA、驚異的な人気