越前がに取れすぎ　漁獲量、初の自主規制

六日の漁解禁から十日間で、今期の漁獲可能量の半分ほどに上っている。

漁業者でつくる県機船底曳網（そこびきあみ）漁業協会は十五日、資源を保護し漁期を通して安定的に供給するため、

一隻当たりの漁獲量に上限を設定することを決めた。同協会によると、越前がに漁を巡り、自主規制を設けるのは初めて。

今期の雄と雌の漁獲量は既に、水産庁が定める漁獲可能量三百四十一トンの半分ほどに上る。漁業関係者によると、

この時期としては例年の約一・五倍という。天候に恵まれて出漁回数が多いことなどが豊漁につながっている。

漁期は雌が十二月三十一日まで、雄は来年三月二十日まで。現在のペースで漁を続けると、年内で漁獲可能量に達し、

年明けから操業できない恐れがあった。自主規制は十六日から適用される。

県内で屈指の水揚げ量を誇る越前漁港がある同県越前町の小型底曳網組合の泉誠会長は「最初は多く取れてうれしかったが、

今は喜んでいる場合ではない。漁師全員の協力を得て漁期の最後まで操業したい」と話した。

中日新聞　2022年11月16日 05時05分
https://www.chunichi.co.jp/article/582975