【最近の研究】新型コロナウイルスに以前に感染した男性は、新たに勃起不全を発症するリスクが２７％高い

2024年5月31日国際インポテンス研究ジャーナルに掲載された最近の研究によると、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の原因ウイルスである重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2（SARS-CoV-2）に以前に感染した男性は、新たに勃起不全を発症するリスクが高いことが報告されています。

COVID-19 の長期的な健康への影響は、総称してロング COVID と呼ばれ、広く報告されています。

実際の証拠によると、ロング COVID の患者は、急性 SARS-CoV-2 感染後、数週間、数か月、さらには数年にわたってさまざまな症状が続く可能性があります。

疲労、運動後の倦怠感、発熱などの一般的な症状に加え、長期COVIDは呼吸器、心血管、神経、消化器、筋骨格の合併症を伴います。

少数の初期報告では、COVID-19と男性の勃起不全との関連も報告されており、これは長期的な心血管合併症に起因する可能性があります。

既存の文献では、COVID-19感染後数か月間、陰茎の勃起組織である陰茎海綿体組織にSARS-CoV-2ウイルス粒子が持続的に存在することが示されています。

これは、COVID-19の病歴を持つ男性の勃起不全の病態生理学的メカニズムの可能性を示唆しています。

この研究には、COVID-19の既往歴のある男性42,406人が含まれました。また、COVID-19に感染したことのない年齢を合わせた男性45,119人も、比較分析の実験対照として含まれました。

COVID-19の既往歴がある男性は、COVID-19に罹患していない男性と比較して、糖尿病、高血圧、高脂血症、性腺機能低下症の既往歴がある可能性が高いことがわかった。

2020年1月から2021年1月の間に、新たに勃起不全を発症した症例は合計1,111件確認されました。

これらの症例のうち、54.1%は以前にCOVID-19に感染したことがある男性で、45.9%はCOVID-19に感染していない男性でした。

COVID-19群と対照群における新たに勃起不全を発症した割合は、それぞれ1.4%と1.1%でした。

糖尿病、心血管疾患、喫煙、肥満、性腺機能低下症、血栓塞栓症、悪性腫瘍などの潜在的な交絡因子をコントロールした後、多変量解析では、以前に診断されたCOVID-19と新たに勃起不全を発症するリスクの増加との間に有意な独立した関連性が示されました。

COVID-19の既往歴がある男性は勃起不全を発症するリスクが27%高く、これはCOVID-19からの回復後に新たに糖尿病と診断された場合と同等です。

既存の文献によると、SARS-CoV-2感染によって引き起こされる内皮機能障害が勃起不全の発症の原因である可能性があります。

今回の研究にはパンデミックの最初の9か月間に収集された患者データが含まれているため、分析ではCOVID-19ワクチン接種、在宅検査、SARS-CoV-2変異株を潜在的な交絡因子として考慮しませんでした。したがって、これらの結果は、ワクチン接種の広範な普及、在宅検査、変異株の伝播以前のCOVID-19と新規発症勃起不全との関連性をよりよく表している可能性があります。

したがって、COVID-19ワクチン接種が集団レベルでの勃起不全の新規発症リスクを軽減できるかどうか、またCOVID-19と勃起不全の変異株特有の関連性を判断するには、より長い追跡期間を伴う将来の研究が必要です。

https://www.news-medical.net/news/20240531/COVID-19-associated-with-higher-risk-of-erectile-dysfunction.aspx

インフルエンザにかかったら子供出来なくなる症例があるって有名だよね。