春・夏あわせて甲子園に8回出場している東京の強豪校・東海大菅生高校野球部。同部の若林弘泰監督(56)が、部員に対して暴力をふるっていたことが発覚し、謹慎していることが「週刊文春」の取材でわかった。被害部員は退学し、学校側は高野連に報告。警察による聴取も行われる見込みだ。
東海大菅生高野球部は1983年に創部し、部員数は約100名だ。1996年に甲子園に初出場し、春、夏ともに4回出場している強豪校である。プロ野球選手も輩出しており、現役では髙橋優貴(巨人)、勝俣翔貴(巨人)らがいる。
同部を率いるのが若林監督だ。
17年夏の西東京大会決勝で優勝し、胴上げをされた若林監督 ©時事通信社
全ての画像を見る(4枚)
「東海大菅生高校野球部出身で東海大学から日立製作所を経て、1992年に中日ドラゴンズに投手として入団。1995年にはプロ初勝利をあげ、17試合に登板しましたが、ケガもあって活躍できず、約6年間のプロ生活で引退しました。2009年から同校の野球部監督に就任し、2017年には夏の甲子園でチームをベスト4に導いています。昨秋の東京大会で優勝し、春のセンバツ高校野球は出場が“当確”と見られています」(スポーツ紙記者)
中日時代の若林監督。“鉄拳制裁”で知られた星野仙一監督の薫陶を受けた
1年生部員が親に告白「自殺してしまうかもしれない」
同部である問題が持ち上がったのは2022年9月のことだ。野球部関係者が声を潜めて言う。
「中学時代に強豪チームに所属、これからの活躍が期待されていた1年生部員のA君が親に突然、『学校を辞めたい』『このまま野球を続けていたら自殺してしまうかもしれない』と打ち明けたのです。息子さんの突然の“告白”に驚いた両親は、学校側に事実関係を問い合わせた」
この際、A君は部を辞めようと思った訳を両親にこう説明したという。
「理由の一番は体罰です」
別の野球部関係者が真相を打ち明ける。
引用元: ・【文春】バットで殴り、毎日のように暴力…センバツ出場当確 東海大菅生監督が部員への体罰で謹慎 [Ailuropoda melanoleuca★]
「若林監督が日常的に部員に対して暴力をふるい、その被害者の一人がA君だったのです」
監督のA君に対する暴力は昨年8月頃から始まった。
「ノックバットのグリップエンドで殴りつけたり、蹴りを入れたり、胸倉を掴んで壁に押し当てるなど毎日のようにAくんは暴力を受けていた」(同前)
そしてショックを受けたA君は両親に退学をする決意を告げた。
今年1月、A君の実家を訪ねると、父親が重い口を開いた。
「監督による息子への暴力行為があったのは事実です。Aは昨年10月に病院を受診し、監督による暴力行為に基づく適応障害との診断を受けました」
そしてA君は部活を辞めただけでなく、年末には学校も退学した。年明けには2年生部員も1人辞めたという。
「言いたいことは山ほどありますが、今、謹慎していますので」
学校に事実関係を訊ねると、次のように回答した。
「この件はすでに高野連に報告しており、その回答を待って対応させていただきます」
高野連はこう答えた。
「当該校から報告書は東京都高等学校野球連盟を通じて、当連盟のほうに届いております。現在、事実確認をしている途中で、その確認が取れ次第、当連盟としての審議を行う予定になっています」
A君の父が言う。
「学校はこのことを公にして、暴力を根絶して頂きたいと、切に願っています」
A君の父は警察に被害を相談。今後、警察による事情聴取が行われるという。
このほか、日常的に部員に行われていた暴力行為、監督がA君と両親に持ち掛けた条件、監督が書いた「誓約書」の中身などを、1月18日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」及び1月19日(木)発売の「週刊文春」で詳報する。
監督<A君アウト!w