東京新聞
僕の鼻や目が花粉症の季節の到来を告げている。東京都内は今春、スギ・ヒノキの花粉が多く飛ぶらしい。たしか都は、花粉の少ない森づくりを進めてきたはずだけれど、花粉が減った実感はない。現状はどうなっているのか知りたくて、都庁の森林課を訪ねた。
◆花粉症だった石原元知事
都の花粉症対策は大掛かりだ。2005年、初めて発症したという故石原慎太郎元知事が「国民の6人に1人が花粉症。経済面でのマイナスは膨大だ」と対策強化に乗り出し、部局横断の対策本部が設置された。
対策本部には現在、都庁の14局の名前が並ぶ。その中で、スギやヒノキの花粉を減らす対策に取り組むのが林業を担う産業労働局の森林課と、森林再生を担う環境局だ。それぞれ、植え替えと間引きによって都内西部の多摩地域の森林から飛んでくる花粉を減らしている。
林道に近いなど林業に適していると考えられる「生産林」は、材木にするために木を切り倒し(主伐)、その跡地には花粉を出す量が従来の1%にまで激減するとされている苗木を植える。
「保全林」と位置付けられた山奥などでは、スギやヒノキを大幅に間引き(間伐)、森林に差し込む光を増やして広葉樹を増やす「森林再生」を進めることで、花粉の減少にもつなげている。
◆対策は進んでいるものの…
植え替えをする生産林の対策は毎年、数十ヘクタールずつ、間引きをする保全林の対策は毎年、数百ヘクタールずつ進んでいる。都が実際に対策に取り組み始めた多摩地域の森林の広さは過去20年間の合計で9000ヘクタールに迫る。
ただ、花粉を多く出すとされる植栽後30年以上のスギやヒノキは、多摩地域に3万ヘクタールほど広がっている。対策が終わる時期は、まだ見通せない。
特に苦労しているのが、生産林での少花粉スギなどへの植え替えだ。2022年3月までの実績は、森林所有者が個人で伐採した分を含めても751ヘクタール。対象となる生産林は、都の目安では1万2000ヘクタールほどが当てはまると考えられており、実績はその1割にも満たない。
花粉症に苦しむ人たちは、植え替えをもっと加速してほしいと思うだろう。都森林課の巽たつみ伸広課長に「なぜ進まないのですか」と尋ねていくと、林業を取り巻く根深い課題の話が返ってきた。
引用元: ・【杉】花粉少ないスギ林は増やせていないの? つらい季節が到来、東京都庁に聞いてみた [ぐれ★]
多分だけどある意味コロナワクチンのおかげだったんだろうな