2023年春闘は15日、主要企業の集中回答日を迎えた。資源高や円安などの影響で記録的な物価高が続く中、多くの企業が労働組合の要求通りに満額回答し、基本給を底上げするベースアップ(ベア)など高水準の賃上げで妥結した。22年度は3%程度の物価上昇が見込まれており、それを上回る賃上げ率の回答が相次いだ。主要企業で3%台の賃上げが実現すれば、デフレが深刻化する前の1994年以来、約30年ぶりとなる。
電機大手では、日立製作所などがベアに相当する賃金改善分として、組合の月7000円の要求に満額回答した。日立、東芝、NECの3社は前年実績の3000円を大幅に上回った。日立はベアを明示する現行の要求方式となった98年以降で最高額となり、定期昇給(定昇)と合わせ賃上げ率は3・9%となった。一時金(ボーナス)は6・1カ月分(196万5420円)を回答した。
今年1月の消費者物価は変動が大きい生鮮食品を除いた上昇率が前年同月比で4・2%と、41年ぶりの水準に達した。名目賃金から物価変動の影響を除いた同月の実質賃金は、前年同月比で4・1%減り、10カ月連続でマイナスとなった。歴史的な物価高を受け、集中回答日を待たずに妥結する企業も相次いだ。
自動車業界ではトヨタ自動車とホンダが2月に賃上げやボーナスの要求に満額回答している。ホンダはベアだけで月1万2500円を回答。前年実績(3000円)の4倍に達し、定昇を含む賃上げ率は5%に上る。トヨタは具体的な数字は非公表だが、要求額は過去20年間で最高水準だった。3月15日に記者会見したトヨタの佐藤恒治執行役員(次期社長)は「産業への影響力を考え、なるべく早期に多くの話し合いが進む環境を作り出したかった」と述べ、部品メーカーなど裾野が広い自動車産業全体に賃上げを行き渡らせるために妥結を急いだという。
日銀は今年度全体の物価上昇率を3%と見込むが、集中回答日はそれを上回る回答が相次ぎ、経営側の積極姿勢が目立った。人材獲得のために新卒社員の初任給アップを表明する企業も多い。NECは大卒初任給について、組合要求を上回る1万円増の23万7000円を回答した。
人手不足が深刻なサービス業や働き手の7割を占める中小企業の労使交渉はこれから本格化するため、どこまで賃上げが広がるかが大きな焦点となる。
引用元: ・春闘、企業の多く満額回答 今年度物価上昇率3%見込みを上回る回答が相次ぐ 集中回答日 [powder snow★]
いってら~
日本企業は既に限界まで賃上げしてんの!
これ以上賃上げしたら潰れる企業が出てくるの!
苦しいのは従業員じゃなくて企業なの!
賃上げするなら100人でやる業務が25人になるけどいいの?