東京新聞
〈タワマンができる 高島平団地で50人に聞いた〉②(全8回)
東京都板橋区の高島平団地の建て替えで、高さ約110メートルの賃貸専用のタワーマンションが建設される計画が進んでいる。
その一方で、現在賃貸住民が住んでいる33街区(7棟1955戸)の建物は解体される予定だ。ここに住む高校生や外国人、高齢者は何を思うのか。(増井のぞみ)
◆地元・高島高校1年の男子生徒の思い
5月14日夕方、33街区にある山の広場の南側のステージの上に、都立高島高校の男子生徒が集まっていた。その1人に「団地の建て替えどう思いますか?」と聞くと、こう答えた。
「僕の家はお金がないので、タワマンが建てられたらどこに住むか分からない。50年以上の歴史がある団地を残してほしい」
そう言うと「ありがとうございましたー!」と声を張り上げ、仲間の輪に入っていった。
◆ウズベキスタン出身、育児中だけど「あと1年したら出る」
ピンクの布地にビーズをちりばめたヒジャブをかぶる女性が、よちよち歩きの男の子と山のふもとの砂場へ向かっていた。
女性は英語で教えてくれた。ウズベキスタンから来たこと、団地には2年住んでいて、男の子は1歳であること。
女性のスマートフォンに向かって、交互にしゃべると翻訳アプリでウズベク語や日本語が表示された。
スマホの画面に「夫が来ます」。砂場で男の子の靴を脱がせて足に砂をかけてあげている。
トントントン。上空から音がするので見上げると、9階に住む人がベランダに干した布団をたたいていた。落下防止のため外に布団が干せないというタワマンでは見られない光景だ。
長身の夫が到着した。夫は言った。
「妻は日本語を話せないから。ここはあと1年したら出る。時間はこれ以上取れない」。息子を抱きかかえ、早歩きで外国人の仲間の所に連れて行った。
◇ ◇
◆団地完成当初から暮らす80代の夫妻「老朽化してるけど…」
引用元: ・【東京】都立高島高校1年男子「僕の家はお金がない。高島平団地を残して」 タワマン計画に「建てられたらどこに…」 [ぐれ★]
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