2025/8/26 08:00 産経新聞 石井 健
https://www.sankei.com/article/20250826-4EA4QXQSY5PYVCA7HKZVFJITSQ/
花道の各コーナーでギターやピアノを弾きながら歌った小田和正=東京都江東区(岩佐篤樹撮影/提供)

小田和正(77)がコンサートで全国を回っている。5月の静岡を皮切りに9月の横浜まで、13箇所のアリーナを会場に全28公演の予定だ。
横浜市出身で、昭和45年にフォークグループ「オフコース」の一員としてデビューした。オフコースは1980年代の米ロックサウンドを取り入れ、昭和50年代後半に「さよなら」「愛を止めないで」などビッグヒットを連発し、日本武道館連続10日公演をやり遂げるなどモンスター級のバンドになったが、平成元年に解散した。
小田は、いやファンにならって「小田さん」と記そう。小田さんは、ソロに転じた後も「ラブ・ストーリーは突然に」「キラキラ」など大ヒットを出し続けた。55年にわたって音楽の最前線を走り続けている。日本を代表するシンガー・ソングライターの一人だ。
■パワフルな最年長記録
東京・有明アリーナ公演(7日)を見た。ファンと一体になったすばらしいステージだった。力強さに圧倒された。「すごいな」という言葉が口をついて出た。
昔話だが、セルフカバーアルバム「LOOKING BACK 2」(平成13年)がヒット中の小田さんに取材した。
自作曲のカバー集が連続して売れる理由を聞くと、「最近、年をとったアーティストのヒット曲集が売れるじゃない? そういうことなんだと思っているけどね」と淡々とした口調で答えた。
「年をとったアーティスト」。当時、まだ53歳だった小田さん。今年9月には78歳になるが、この四半世紀も衰えを知らず。77歳での全国ツアーは、自身がもつ75歳の最年長記録を塗り替えた。
■歩く、歩く、歩く
さて、ファンに埋め尽くされた有明アリーナ。照明が落ち、ステージ下手から小田さんの登場だ。ゆっくりとした歩みに、さすがにお年を召されたなと思ったのもつかの間、マイクを手に花道を歩き回りながら歌唱を披露した。
メインのステージ中央から伸びた花道は、上から見ると「8」の字に近い形で設えられ、どの方向にいる観客にも小田さんが歩み寄れる構造になっていた。
また、メインステージのバンドの背後にまで客席を設けた。小田さんの公演の特色で、7月20日に見た「いきものがかり」も、これにならってステージ席を設けていた。
さらに驚いたのは、小田さんがマイクを片手に客席の間に〝乱入〟したことだ。
韓国のガールズグループ、TWICEが昨年、超巨大会場である横浜・日産スタジアムで「ファンのそばへ」とスタンド席の通路まで練り歩き歌ったのも驚いたが、客席の椅子の間を縫って歩く小田さんには、もっと驚いた。
ともかく歩く、歩く。歩きながら歌い、コーナーごとに立ち止まり、ギターを抱え、あるいはピアノの弾き語りで、どんどん歌う。
会場の壁のあちらこちらに歌詞が映し出された。これにより観客は常に小田さんと一緒に歌えた。だから、おなじみの曲では常に大合唱が起きた。
■硬質のロマンチスト
4ピースのバンドと弦楽四重奏団、いわゆる生バンドを従えた小田さん。種も仕掛けもない生々しい歌声は往時に比べれば幾分不安定なところもあったが、りんとして温かく美しい高音は健在だ。
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
引用元: ・【音楽】小田和正、全国ツアーの最年長記録更新 衰えを知らず 乾いた風が吹き続けている [湛然★]
ずっと一流だし


