テスラは自社サイトを更新し、価格を改定した。車種やタイプ別の値下げ幅は2-6%。最も幅が大きかったのは上級セダン「モデルS」のベースタイプの6%で、5000ドルを値下げし、8万4990ドルからとした。上級SUV「モデルX」も5000ドル引き下げた。
売れ筋のモデルYは2000ドル安くした。テキサス州の工場で生産する最新電池を搭載するグレードは5万ドルを切る価格からとした。モデル3は1000ドル値下げし、廉価グレードの価格を4万1990ドルからに設定した。
テスラの値下げは、販売シェアを確保し、これから米国でEVを売り出すライバルをけん制するためだ。
テスラは昨年まで、米ゼネラル・モーターズ(GM)などの競合が相次ぎEVを投入するなか、販売の伸び率がEV市場の成長率に追いつかず、中長期で販売シェアを落とすと予測されてきた。S&Pグローバルモビリティは2022年11月、6割台のテスラのシェアが25年までに2割台に下がると予測した。
こうしたなか、テスラは1月に米国で一斉に大幅値下げし、販売シェアを確保していく姿勢を鮮明にした。23年1-3月のEV販売台数(速報値)は前年同期比36%増となり、増加ペースの鈍化に歯止めをかけた。
ただし、調査会社エクスペリアンによると、23年1月の米市場でのテスラ車のシェアは6割弱で、1年前の7割超からは低下している。さらなる値下げで販売台数の確保を目指す。
4月中旬には、米政府が新たにEV販売補助金の対象になる車種を公表し、これに沿った補助金拠出が始まる予定だ。最大7500ドルの税額控除という満額の支援を得るEVは減る見通しで、メーカーによる価格調整が起きると予想されていた。テスラは主力のモデル3について、すでに後輪駆動モデルに対する補助金が半額の3750ドルになるとの見通しを示しており、さっそく動いた格好だ。
テスラの値下げはEV事業にこれからアクセルを踏むライバルを圧迫する。ルーシッド・グループなど新興勢は自社EVに対する価格引き下げ圧力を受け、人員削減に乗り出している。
日本経済新聞 2023年4月8日 6:30
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN07E3V0X00C23A4000000/
引用元: ・テスラが米で再び一斉値下げ 最大6%、販売底上げ狙う [蚤の市★]
補助金が1台当たり7500ドル出る
トヨタのコストカットとは違う
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