(共同通信編集委員=竹田昌弘)
◼家族3人殺害の奥本死刑囚、真宗門徒となり「地蔵?」の絵
主催団体によると、死刑囚表現展は05年から続き、今年で21回目。入場無料。今回展示されるのは、死刑確定者17人の作品計707点だが、うち600点は大阪府寝屋川市で中学生2人を殺害した山田浩二死刑囚(55)の絵画だという。
植松死刑囚の作品は10点。関係者によると、23年に相模原事件をテーマにした絵を描き、収容先の東京拘置所から絵やイラストを所外に出すことを禁止された。このため、同年と24年の応募は、色紙いっぱいに黒い文字で文章を書き、赤い手形を押したり、着色した図形などを書き込んだりした作品だった。今年も同様に「高齢化社会」「◯麻」と題する文字中心の色紙を送ってきたが、それらとは別に人物や刃物、竜とみられる生物などが色鮮やかに描かれた絵画もあった。

https://tadaup.jp/CMTlqCx2.png
奥本死刑囚が今年応募した5点のうち、地蔵のようなものが描かれた絵は「約10年前、裁判員経験者から描画依頼された、どこかのお地蔵(?)さま」と名付けられている。
関係者によると、浄土真宗に帰依し、収容先の福岡拘置所で24年7月、真宗門徒として新たな人生を歩み出すことを誓う「帰敬式」が行われた。19年までは作品を寄せていたが、20年に死刑囚が拘置所で鉛筆削りの刃を使って自殺したため、獄中で鉛筆削りと色鉛筆を購入できなくなったことなどから、奥本死刑囚の応募が途絶えていたという。
https://tadaup.jp/ChItCTgD.png
◼山田死刑囚、首に縄をかけられ泣くシーンの絵も
600点に上る山田死刑囚の作品の中には、首に縄をかけられた人が泣いているシーンや「Please Help me」などと叫んでいるところが描かれたものもある。絞首刑を連想させる。
https://tadaup.jp/CXwGKyTR.png
愛知県碧南市で1998年、会社役員の男性と妻が殺害された強盗殺人事件などで死刑が確定した堀慶末死刑囚(50)の「原生林で」と題する絵は、着物姿の女性を描いている。今回は27点の作品が展示される。堀死刑囚は「闇サイト」で知り合った男2人と2007年に名古屋市の女性を殺害して無期懲役となり、その後、強盗殺人事件などで死刑が確定したため、無期懲役の執行は停止された。
中国人の何力死刑囚(61)は、1992年に東京都多摩市でパチンコ店従業員ら3人が殺された強盗殺人事件で死刑が確定した。今年は4点応募し、「思郷」と題する絵には、ササを食べるパンダ2匹が描かれている。
◼「暑い、死ぬと思った瞬間」を詠んだ句も
93年に4人が死亡した埼玉の愛犬家ら連続殺人事件で、元夫(死刑確定後に病死)と共謀し、3人を殺害したなどとして死刑が確定した風間博子死刑囚(68)の作品は、ネコと花が描かれた「命―弐〇弐五の壱― 招き猫」など絵画3点や俳句。
このうち俳句の「風死すや 引き千切られし 刻に囚われ」について、表現展の選考委員を務めた作家の栗原康さんは「風も届かなくなって、暑い、死ぬと思った瞬間、スッと時間の感覚を忘れちゃうとき」が詠み込まれていると評した。
西口宗宏死刑囚(64)は、堺市で11年、象印マホービンの元副社長ら2人が殺害された強盗殺人事件で死刑が確定した。展示される5点のうち「日日夜夜“詫びる”Ⅱ」は、土下座して頭を下げている人の背中に「すんませんでした」の文字が浮かんでいる。
続きは↓
https://news.jp/i/1374589111867949217?c=39546741839462401
[47NEWS]
2025/12/25(木) 10:02
(※その他の画像はソース参照)
引用元: ・死刑確定者の絵画などを展示する「死刑囚表現展 2025」東京で開催 [煮卵★]

