政府系機関がローン保証
米住宅ローン会社のベター・ホーム&ファイナンスと米仮想通貨交換業コインベース・グローバルは、住宅購入の際にビットコインや米ドル連動型ステーブルコインの「USDC」を担保に頭金のローンを組める仕組みを発表した。開始時期は未定だ。
仮想通貨をそのまま担保に入れられる。頭金として換金せずに売却益への課税もかからない利点がある。
ベターによると、政府支援機関である米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)が初めて仮想通貨を一部担保にしたローン商品を受け入れる。利用者は仮想通貨を担保にした頭金のローンと、住宅を担保にした残価分のローンの2本を組む。
ファニーメイはこの住宅ローンの債権を買い取り、元利払いを保証する住宅ローン担保証券(MBS)を発行する。これにより借り手は15年や30年物固定ローンを組むことができるという。
融資額1ドルに対して担保としてビットコインを2.5ドル分を出す。単純計算で時価4割の評価となる。USDCは1.25ドル分を担保として差し入れる。ベター側はビットコイン価格が急落した場合でも追加担保を求めないとしている。
住宅購入が困難な米国 若年層に機会
ベターの最高経営責任者(CEO)、ヴィシャル・ガーグ氏は日本経済新聞に対し「多くの米国人がデジタル資産を保有しているが頭金として使えず、住宅所有の機会を得られていない」と語った。
米ネット不動産仲介レッドフィンが2025年に公開した調査によると、米国では住宅を購入したミレニアル世代とZ世代の12.7%が、頭金の調達のために仮想通貨を現金化したという。
米国の住宅購入環境は厳しくなっている。全米不動産協会(NAR)が公表した3月の中古住宅販売価格(中央値)は40万8800ドル(約6500万円)と、5年前と比較し2割超高い水準で推移している。米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると直近の30年物固定ローン金利は週平均で6.3%と、イラン攻撃直前と比べて約0.3%高い。
特に若年層の住宅購入が遠のいている。NARによると、初めて住宅を購入する年齢の中央値は2025年に40歳と過去最高となった。
住宅の割高感や雇用不安が住宅購入の重荷となる中、仮想通貨を活用した住宅取得が可能となれば、これまで参入が限定されていた層にも購入機会が広がる可能性がある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0908V0Z00C26A4000000/

