高知県香南市に本社と工場を構える歯科材料メーカー「YAMAKIN」。2022年に創業地・大阪から高知へと本社を移転し、歯の治療で使われる材料の開発や製造などを行っていて、そのシェアは国内トップクラスです。
さらに品質も優れていて、高知県産業振興センターが県内の優れた製品や技術などに贈る「高知県地場産業大賞」を、3度受賞しています。
榎本優樹 アナウンサー
「今回、ある『革新的なこと』が起きたと聞いたんですが…」
YAMAKIN 山本樹育 社長
「今まで貴金属でしかできなかった『ブリッジ』という歯の治療を、レジン=樹脂材料でできるようになりました」
■白い歯に見える「樹脂製のブリッジ」を開発
「ブリッジ」とは、失った歯の両隣の健康な歯を土台として、橋=ブリッジを架けるように人工の歯を固定する治療法です。
これまで、保険適用のものは金属製=いわゆる“銀歯”が主流で、見た目が”白い歯”に見える「セラミック」製のものは保険適用外でした。
今回、YAMAKINが開発したのが「SHIN-BOW:シンボー」です。
樹脂=レジンで作られていて、”白い歯”に見えるのはもちろん、歯をスキャンしたデータからコンピューターが精密に削り出すことができるため、技工作業の効率化につながります。
YAMAKINは2024年9月に特許を取得し、2026年6月から日本で初めて保険適用が認められました。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2754586
引用元: ・銀歯ではなく“白い歯”(レジン)のブリッジ、初の保険適用で治療費3割安く [567637504]
また、歯が顎の中に収まりきらず、歯並びが悪い状態=強い「叢生(そうせい)」がある場合などは、適用できないこともあるということです。
※叢生:歯が重なり合ったりねじれたりして、ガタガタに生えている状態の歯並びのこと。
また、YAMAKINでは「SHIN‐BOW」を装着した実証試験を最長で1016日行っていて、ブリッジが外れる・欠ける・変色・着色する事例はあったものの、装着した18例のうち、壊れたり再び装着できなかったりしたトラブルは1例もなかったということです。
現時点では用途は限られますが、これからの歯科治療の選択肢・可能性を広げる製品であることは間違いありません。
■「保険適用」となった“白いブリッジ”、気になる価格は…
YAMAKIN 山本樹育 社長「見た目が非常に自然であることと、金属アレルギーの心配もない。そして治療費も抑制される」
ほかにも、「歯」の部分となるブリッジの中心にグラスファイバーの芯が1本入っていて頑丈で壊れにくいうえ、金属製よりも加工しやすく、精度が高いことも特徴です。
「保険適用」となった“白いブリッジ”、気になる価格は…
榎本優樹 アナウンサー
「貴金属と比べて、どれくらい安くなるんですか?」
YAMAKIN 山本樹育 社長
「歯科医院によって違いますけど、だいたい3割程度、安くなると思います」
※保険適用時の窓口負担(3割負担の場合など)の比較
■「創造性が担保されている」高知のものづくり環境
YAMAKINは1957年に、金や銀などの貴金属の売買・精錬事業からスタートしました。
2022年に高知へ本社を移して以降、治療時間の短縮につながる歯科治療用の接着材や、デジタル技術を活用した入れ歯製作など、画期的な製品を生み出してきました。
その背景には「高知ならではの環境」が大きく影響したといいます。
YAMAKIN 山本樹育 社長
「自然環境に囲まれていることで『創造性が担保されている』環境ではないかと思うし、高知県のいろんな組織・企業のプレーヤーのみなさんと密にコミュニケーションがとれるところが、高知に立地するメリットだと考えています」
歯の治療の負担を減らし、日々の生活の満足度を上げる。YAMAKINの技術力は、歯科医療の未来を塗り替える可能性を秘めています。
YAMAKIN 山本樹育 社長
「歯科材料というのは、1つの製品ができると日本全国・世界で同じ使われ方をするので、”メイドイン高知”の製品を日本中・世界に広げたいと思っています」
何を噛むつもりだよ…

