2026/09/21 TABI LABO編集部
「ポリエステル」と聞いて、まず思い浮かぶのは服のタグに書かれた素材表示でしょう。ところがいま、英語圏のZ世代はこの言葉をまったく別の意味で使い始めています。「安っぽい」「薄っぺらい」「本物じゃない」——人やコンテンツの質を断じる、新しい侮辱語として。
「ポリエステルなライフスタイル」が4万いいね
USA TODAYが2026年8月に報じたところによると、きっかけのひとつはTikTokに投稿されたある動画でした。
18歳の若者が語る「理想の一日」は、ニューヨークのペントハウスで朝6時に起き、仲間と聖書を学び、Claudeエージェントに仕事の半分を任せるというもの。
一見キラキラした内容ですが、トップコメントにはこう書かれました。「Polyester lifestyle(ポリエステルなライフスタイル)」。4万件以上の「いいね」がつきました。
つまり、「それ、全部つくりものでしょ」という一言が、素材名ひとつで完結してしまったわけです。
このスラングの背景には、ここ数年で高まったポリエステル素材そのものへの不信感があります。TikTokやXでは「クローゼットからポリエステルを追い出す」という投稿が数百万回再生され、コットンなど天然素材への回帰が若い世代の間で加速していました。
配信者が100%ポリエステルのグッズを販売して「ポリエステル王子」と揶揄されたり、オオカミ柄のTシャツやギャラクシー柄のパンツといった全身ポリエステルの服装がコメディ動画でパロディ化されたり。素材のヒエラルキーが、そのまま「ダサさ」の記号になっていったのです。
不信の時代が生んだ「品質チェック」の言語
興味深いのは、この言葉が服だけでなく、動画編集の世界にも飛び火していること。2025年秋にTikTokで共有されたスパイダーマンのピーター・パーカーの高速カット動画は「Polyester Spider-Man Edit(ポリエステル・スパイダーマン・エディット)」と名づけられ、サッカー選手クリスティアーノ・ロナウドの編集動画にも同じ形容がつきました。
過剰に加工された、中身のない派手さ。それを一語で切り捨てる道具として「ポリエステル」が選ばれたのです。
メディア心理学者のドン・グラント氏(Newport Healthcare)は、Z世代について「オンラインのすべてが社会的通貨であり、アイデンティティの試金石となる環境で育った」と指摘しています。
24歳のモーガン・ハーロック氏も「Z世代は全員、すべての動画に不信感を持ちながらスクロールしている」と語っています。(略)
VOICESネットの声
下らない
今は素材の時代だから天然素材の高価な服がよく売れてる
そいつの名はポリエステルー♪
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