住宅街に出没したクマを緊急銃猟で駆除した自治体に対し、「クマを殺すな」などの抗議が続いている。動物愛護が主な理由だが、どなりつけたり中傷したりする事例もあり、京都府舞鶴市では市長が「脅迫めいた問い合わせはやめて」とSNSで呼び掛けた。駆除を巡る抗議で業務に支障が出るケースもある。(舞鶴支局 佐藤毅、鳥取支局 藤川泰輝)
住宅に居座るツキノワグマ(9月3日夜、京都府舞鶴市で)=舞鶴市提供
舞鶴市は9月3日、住宅の軒下に居座ったクマ2頭を麻酔銃で捕獲。クマはその後、殺処分された。担当する市農林課には同日以降、抗議の電話が相次いだ。10月14日現在、電話やメールで寄せられた抗議や意見は計519件に上る。
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市によると、住所を答えた人の大半は京都府外で、「クマをなぜ殺したのか」「命を奪うのはよくない」などの批判が目立った。「職員は死んだ方がいい」「頭が悪い」という電話もあり、農林課長は「 誹謗ひぼう 中傷のようなものもあった」という。
鴨田秋津市長は9月4日、自身のXアカウントで「動物愛護を否定しませんが、脅迫めいた問い合わせはやめて下さい」と投稿した。市はその後、クマが住宅の柿を食べており、追い払っても戻ってくる可能性が高い危険な状況だったと説明した。
罵倒や中傷について、鴨田市長は同月25日の記者会見で「警察への相談を含め、 毅然きぜん と対応したい」と話した。
クマの駆除を巡り、自治体に意見が相次いだ事例
クマが市街地に出没し、駆除される事例が相次ぐ。自治体への苦情や抗議で、職員の業務に影響するケースもある。
総務省が今年7月に公表した調査によると、過去にクマの被害対策に当たった40自治体のうち、17自治体が「苦情で業務に支障が発生」と回答した。内容は「威圧的な言動を含んだ1時間超の電話への対応」や「来庁者が対応した職員を無断撮影してインターネットに投稿」などがあった。
COMMENTARY解説
「脅迫めいた問い合わせはやめて下さい」と鴨田市長。
抗議は519件、大半は府外から届く。
法的対応に動くかどうかが、悪質抗議の抑止力を左右する。
総務省の調査では、クマ対策に当たった40自治体のうち17自治体が苦情で業務に支障が出たと回答している。鳥取県猟友会にも駆除反対の声が届き、笹川環境相は24日に鳥取を視察した。悪質な抗議をした人が実際に処罰された例は記事にない。鴨田市長は警察への相談も含め対応する方針で、今後動きがあれば自治体や猟友会の現場がどこまで守られるかが見えてくる。
VOICESネットの声
5ch: ・クマ駆除の自治体に「殺すな」抗議続く、中には「威圧的言動で1時間電話」「職員を無断撮影し投稿」も [582792952]
「人里に寄せ付けない対策を尽くすべきだ」
抗議する人はどう考えているのか。東京都八王子市の女性(57)は今春以降、SNSでクマの駆除反対のデモを呼びかけ、環境省や首相官邸前で実施している。駆除を行った自治体に電話で問い合わせ、クマの保護を求めている。
女性は人命に関わる駆除を否定しないが、「どこまでを人の日常生活圏と捉えるかなど、緊急銃猟の条件には曖昧さがある。国と自治体は『駆除一辺倒』になっている」と指摘する。「里山の草木を刈り取って山と市街地の間の見通しを確保したり、山中にエサとなる植物を増やしたり、人里に寄せ付けない対策を尽くすべきだ」と訴える。
一方で、「感情的に職員をどなっても何も変わらない。意見を聞いてもらえるよう、私は冷静に話している。説明を受けて理解できることもある」と話した。
池内裕美・関西大教授(社会心理学)は、悪質な抗議について「自分は正しいから相手を傷つけても構わないと考える心理学の『道徳的正当化』が働いている可能性がある。行政側が法的手段も辞さないと意思表示することで、悪質な言動への抑止効果が期待でき、『組織が守ってくれる』という職員の安心感にもつながる」とした。
◇
クマは冬眠を前にした秋頃、エサを探しに人里に現れることが増えるとされる。笹川環境相は24日午前、クマ対策の視察のため鳥取県を訪れた。
◆ 緊急銃猟 =市街地などに出没したクマやイノシシへの猟銃使用を市町村の判断で認める制度。昨年9月施行の改正鳥獣保護法で導入された。▽緊急性がある▽銃猟以外で捕獲が困難――などの条件がある。環境省によると、実施件数は10月13日時点で96件。
個人情報保護法とかにひっかかる?
日本国民が許す
しましたにしろよ
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