ナショナル ジオグラフィック日本版
◆他の人の声だけでなく、飼い主の普通の口調にも反応しなかった
ネコと一緒に暮らしている多くの人がそうであるように、筆者も枕元で眠る小さな肉食動物によく話し掛ける。ほとんどの場合、枕元のオフィーリアには、餌がほしいのか、それとも添い寝してほしいのか尋ねる。間違いなく、オフィーリアは筆者の声を聞いている。筆者が口を開くとすぐ、まるで毛むくじゃらのパラボラアンテナのように、大きな耳をこちらに向けるためだ。
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ただ、他ならぬ飼い主に自分が話しかけられているということを認識しているのかどうかは、定かではなかった。実は、ネコが飼い主の声を聞き分け、さらに反応することを示した研究はほとんど存在しない。だが、10月25日付けで学術誌「Animal Cognition」に発表された研究は、おそらく認識していることを示唆している。
ネコ好きの動物行動学者シャーロット・デ・ムーゾン氏は、ネコと人の絆をネコの視点から理解することにキャリアをささげてきた。フランス、ボルドーにエソキャットという企業を立ち上げ、ネコに関するコンサルティングなどを提供する。
デ・ムーゾン氏は今回の実験で、さまざまな猫種のネコが飼い主や見知らぬ人の録音された話し声にどう反応するかを調べた。
ネコたちはなじみのある声を聞くと、しっぽを振ったり、耳を向けたり、毛繕いを中断したりと、微妙ではあるものの、独特の反応を見せた。飼い主がほかの人に話し掛けている声や見知らぬ人の声には、そのような反応を示さなかった。
フランス、パリ第10大学の研究者でもあるデ・ムーゾン氏は「すべての飼い主とネコの間には、本当に特別なコミュニケーションが生まれます」と語る。
「私たちのさまざまな言葉に耳を傾けているという事実は、私たちが彼らにとって、単に餌やすみかを与えてくれる人ではなく、本当に重要な存在であることを示しています」
ネコに赤ちゃん言葉は意味がある?
私たちは言葉の選択だけでなく、抑揚や口調、声の高さを使って気持ちや考えを表現している。例えば、友人と話すとき、上司と話すときでは、使う言葉や言い回しが違うかもしれない。さらに、赤ちゃん言葉もある。
研究者たちは赤ちゃん言葉を「幼児語」と呼ぶ。幼児語は通常、普段より高い声と単純な構文で、同じ言葉を繰り返す。赤ちゃんも幼児語が大好きだ。大人が幼児語を使うと、赤ちゃんが新しい言葉を学び、覚えやすくなるという研究結果もある。
そのため、自分のペットを「毛むくじゃらの赤ちゃん」と思っている大勢の人が、ペットに話し掛けるとき、幼児語のような口調になるのは不思議ではない。
人間の赤ちゃんとイヌに関しては、そうした口調で話し掛けると良い反応を示すことは以前から知られているのに対して、ネコに焦点を当てた実験はあまり例がない。
米国ミシガン州にあるオークランド大学の比較心理学者ジェニファー・ボンク氏は、ネコはイヌより訓練が難しく、新しい環境に恐怖を感じることが多いため、ネコの実験が少ないのではないかと述べている。また、ネコはほかのペットほど社会的ではないというイメージも障害になっている可能性があるとボンク氏は考えている。
2017年の研究によれば、よそよそしくて冷たいという評判とは裏腹に、ネコは人間に深い愛着を持っており、餌などの報酬より一緒にいることをしばしば好むという結果も出ている。
長文につき後はソースで
https://news.yahoo.co.jp/articles/39d81583320b9e50f6a8fbebafd4f7b28dae5276
引用元: ・【科学】ネコは飼い主の「声」だけでなく「ネコ語」もわかっている、実験で明らかに [夜のけいちゃん★]