◆パーティ1回2億超の収入
麻生派は、2018年から20年に毎年、政治資金パーティを開催しており、開催のたびに2億円以上の収入を計上している。1回のパーティで同一の企業や政治団体などから20万を超える収入があった場合、購入者などを収支報告書(以下、収支報告書)に記載することが規正法で義務付けており、不記載には5年以下の禁錮または100万円以下の罰金という罰則が設けられている。ところが、麻生派は3年間で計340万円もの収入を記載していなかったと告発状で指摘されている。
2020年の収支報告書によると、麻生派は2020年7月16日、ホテルニューオータニで政治資金パーティ「志公会と語る夕べ」を開催し、約2億1706万円の収入を得ている。日本眼科医政治連盟から300万円、日本産業資源循環連合会政治連盟から260万円、株式会社麻生、日本歯科医師連盟、日本薬剤師連盟がそれぞれ150万円分パーティ券を購入しているのを筆頭に、20万円以上を購入している企業、団体からの名前が収支報告書に記載されている。
しかし、健康保険政治連盟(30万円)、全国産業資源循環連合会政治連盟(22万円)、全友会(40万円)、日本眼科医連盟(30万円)からの収入合計122万円は記載されていない。これは健康保険政治連盟などの政治団体もまた、収支報告書の支出に記載していたから発覚した。
◆「しんぶん赤旗」報道で発覚
しかし、企業や個人の場合、収支報告書を出す必要がないので記載していなかったとしても今回のように不記載が表に出ることはない。有権者はどんな人物、企業が購入したか、確認する術がないのだ。
18年、19年においても同様で、18年が計106万円、19年が計112万円の不記載があり、3年間で合計340万円もの不記載があった。これらのほとんどは、「しんぶん赤旗」日曜版が昨年11月に2回報道したことにより社会が知ることになった。
◆麻生派の薗浦前議員は不記載で有罪確定
刑事告発をした上脇博之神戸学院大学教授は告発をした理由を次のように話した。
「志公会は『しんぶん赤旗』日曜版編集部の取材を受け、慌てて不記載分を2回訂正してその明細を記載しましたが、私は他にも30万円を超える不記載を発見したので、それも含めて刑事告発しました。
昨年末に略式起訴され有罪が確定した薗浦健太郎・前衆議院議員の政治資金パーティの収支の不記載額は、私が21年9月に告発したときには208万円を少し超える程度でしたが、東京地検特捜部の捜査の結果、不記載額は約4900万円まで増えました。
薗浦前議員は麻生派に所属していましたので、不記載の手口を麻生派から『学んだ』とすれば、麻生派の不記載額計340万円はパーティ券の売上総額に含められておらず裏金になっている可能性があります。特捜部は徹底した捜査をして刑事事件として立件してほしいです」
◆パー券購入者の92.5%が誰かわからない仕組み
麻生派には、21年の政治資金パーティで約2億1706万円の収入があったにもかかわらず、パーティ券を購入した個人、企業、団体で、名前が明らかになっているのはわずか1618万円あまりだ。割合にすると7.5%。これは、20万円以下のパーティ券の購入の明細は記載しなくてもよいことになっているからだ。「政治資金の透明化」という観点から考えると明らかに逆行している。
また、定員以上のパーティ券を売っていた国会議員がいたことが、この一年だけでも数件、報道されているように、参加人数以上のパーティ券を購入して実際は参加しない、つまり事実上の寄附となっているケースも以前から指摘されている。それにもかかわらず、法改正の声は聞こえてこない。
これだけ「政治とカネ」の問題が社会を賑わしているにも関わらず、法律を改正しようとしないのは、国会議員の不作為だ。
アジアプレスインターナショナル
2/10(金) 19:50
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd2f85aafbee5bd1e61faf69d9cf9c9dd70db3e5
引用元: ・【自民】麻生副総裁を刑事告発 パー券収入不記載で 「裏金の可能性」と専門家 自民主派閥で横行 [クロ★]
自公カルト