中国からの入国規制緩和　政府、陰性証明を不要に

政府は5日、中国からの入国者への新型コロナウイルスの水際対策を緩和した。中国本土から直行便で来日する全員に義務付ける出国前72時間以内の陰性証明を不要にした。新型コロナのワクチンを3回以上接種していれば日本に入るのを認める。

中国での感染急拡大を受けて、政府は2022年12月30日から中国からの渡航者と7日以内の渡航歴がある人に到着時のPCR検査などを必須とした。新規感染の減少などを受けて3月1日からは中国から来た人のおよそ20%を無作為に抽出するサンプル検査へ切り替えた。

4月5日からは一段と緩め陰性証明書の提示を求めないこととした。他の全ての国への措置と同水準にした。サンプル検査は全体の水際対策が終わる5月8日まで続ける。

中国政府は1月8日から海外から中国本土に入る際に義務付けるホテルでの強制隔離を撤廃するなど感染対策の正常化を進めてきた。日本側の緩和により他国に比べて鈍かった訪日客の回復に弾みがつく見通しだ。

日本政府観光局（JNTO）によると、新型コロナ禍前の19年におよそ3188万人いた訪日外国人のうち、中国からの渡航者は3割を占め国・地域別では首位だった。