2026/9/11 13:15(最終更新 9/11 20:54)
違法な天引きで初任給が「0円」になったなどとして、特定技能の在留資格でラーメン店「三ツ矢堂製麺」で働いていたミャンマー人の女性(30)が運営会社(東京都)に未払い賃金など計約170万円を求めた訴訟の判決で、東京地裁は11日、約100万円の支払いを命じた。社宅の敷金・礼金といった初期費用を一方的に給与から天引きした行為を労働基準法違反と認定した。
女性は就労から3カ月で約4万円しか受け取れず、社宅からの退去も迫られた。細川英仁裁判官は「極限状況に置かれた」と運営会社の対応を批判した。
判決によると、女性は三ツ矢堂製麺の都内の店舗で働くため来日し、2025年1月下旬から働き始めた。基本給など約25万円から保険料や社宅費が差し引かれて約18万円が支給される契約だったが、会社は社宅の敷金・礼金、家電代金などを給与から天引き。初任給となる3月給与は0円、4月は約4万円、5月は約12万円だった。女性は6月に退社した。
判決は、未払い賃金など約56万円の支払いと慰謝料約40万円の賠償を命じた。特定技能は働く分野が法律で決められ会社を変える「転籍」が難しい仕組みだが、運営会社はこれを知りながら社宅からの即日退去や解雇を求めたと指摘。「優越的な地位を利用し、女性の人格的利益を侵害した」と判断した。
(略)
【安元久美子】
※全文はソースで
https://mainichi.jp/articles/20260910/k00/00m/040/303000c
COMMENTARY解説
違法天引きで初任給0円と東京地裁が認めた。
敷金・家電代金の天引きで生活費が消えたとみられる。
転籍しにくい制度の悪用防止が今後の焦点になりそうだ。
契約では月18万円受け取れるはずが、敷金や家電代金の天引きで初任給は0円、4月も4万円しかなかった。生活費どころか社宅の維持すら難しい状況だったとみられる。特定技能は職種変更や転籍が制限される制度で、会社側もそれを承知の上で退去や解雇を迫った点を裁判所は問題視したようだ。今回の判決を機に、天引きの運用ルールや転籍のしやすさが見直されるかが今後の焦点になりそうだ。
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